労働一般(第2章-1労働契約法)rih2901C

★ rih2901C使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、労働契約法第11条に定める就業規則の変更に係る手続を履行されていることは、労働契約の内容である労働条件が、変更後の就業規則に定めるところによるという法的効果を生じさせるための要件とされている。
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×不正解
 就業規則の変更の手続に関しては、労働基準法89条(就業規則の作成及び届出の義務)及び法90条(就業規則の作成の手続き)の定めるところによるが、労働基準法89条及び90条の手続が履行されていることは、法10条本文の法的効果を生じさせるための「要件ではない」。ただし、合理性判断に際しては、就業規則の変更に係る諸事情が総合的に考慮されることから、使用者による労働基準法89条及び法90条の遵守の状況は、合理性判断に際して考慮され得る
詳しく
第11条
 就業規則の変更の手続に関しては、労働基準法第89条及び第90条の定めるところによる。
(平成27年3月18日基発0318第2号)
 就業規則の変更に係る手続(法第11条関係)
(1) 趣旨 
 就業規則に関する規定は、法第2章のほか、労働基準法第9章においても定められており、使用者は、就業規則に関して、法の規定の趣旨及び内容を理解するとともに、労働基準法の規定について遵守しなければならないものである。 
 特に、労働基準法第89条及び第90条に規定する就業規則に関する手続は、法第10条本文の法的効果を生じさせるための要件ではないものの、就業規則の内容の合理性に資するものである。 
 このため、法第11条において、就業規則の変更の手続は、労働基準法第89条及び第90条の定めるところによることを規定し、それらの手続が重要であることを明らかにしたものであること。
(2) 内容
 ア 法第10条は、就業規則の変更により労働契約の内容である労働条件を変更することができる場合について規定しているが、法第11条は、労働基準法において、就業規則の変更の際に必要となる手続が規定されていることを規定したものであること。
 イ 就業規則の変更の手続については、
① 労働基準法第89条により、常時10人以上の労働者を使用する使用者は、変更後の就業規則を所轄の労働基準監督署長に届け出なければならないこと
② 労働基準法第90条により、就業規則の変更について過半数労働組合等の意見を聴かなければならず、①の届出の際に、その意見を記した書面を添付しなければならないこと
 とされているものであること。
 ウ 労働基準法第89条及び第90条の手続が履行されていることは、法第10条本文の法的効果を生じさせるための要件ではないものの、同条本文の合理性判断に際しては、就業規則の変更に係る諸事情が総合的に考慮されることから、使用者による労働基準法第89条及び第90条の遵守の状況は、合理性判断に際して考慮され得るものであること。

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