講師が教える!社労士合格勉強のコツ(2)

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社労士といえば、「年金のプロ」なんですが、意外と年金を苦手としている社労士は多いものです。それもそのはずで、法改正が頻繁に行われるために、制度を正確に理解することが難しいことはもとより、手続き規定が輪をかけてややこしくしているのです。特に添付書類がちょくちょく変わるために、同じような案件を請け負っても前回ではOKがでた場合でも、今回はNGということも決して珍しい話ではありません。

社労士受験生の中にも年金は苦手という人は多いと思われますが、その原因の一つに教えている講師そのものが年金を理解していない場合があります。受験予備校では書類の提出の規定を講師はろくに説明しないのが普通です。たいていは「横断!」などといって、他科目との違いを説明し始めて、目の前にある手続きの説明そのものを省いたり、語呂合わせという講師の独りよがりなゴロを聞かされて通り過ぎたりするのがオチです。もちろん、カリキュラム上細かなことまで言及する時間的余裕がない場合もあるでしょうが、その理由の大部分は、講師が現場を知らないために説明できないことにあります。手続き規定については、コンメンタールのような解説書が出版されている訳ではないので、なぜこの添付書類が要求されるのかどういった目的でこの添付書類が利用されるのかがわからないのです。結果的に、「○○法では、××日以内」的な無味乾燥な説明に終始し、受講生は「社労士は細かなことが出題される(涙」となるわけです。

受講生が年金科目になると急速にできなくなるのは、当然の帰結といえます。教える講師がわかっていない年金を受講生が理解できたら、それは奇跡ですから。

 

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わたしは資格を取得する際には基本的に予備校を利用してきました。友人のように「地頭」や「運」がいいとは全く思っていないので、「時間」をお金で買う感覚です。そこには予備校講師への信頼が存在しています。講師は受験のプロで試験のことならなんでもわかっているだろう、という信頼です。簿記の講師などは本当にわたしのスキルでは到底かなわないスピードで正解を導きだします。お金をだすに値すると思います。

翻って、社労士業界はどうでしょうか。いわゆるその予備校の看板講師であっても、社会科目は全くだめというのはよくあります。受講生のかたも予備校に通う際には情報を収集すると思います。○○では××講師が看板。□□では△△講師がカリスマ……。これは当然の行為であり、それを止める道理はありません。ただ、気をつけてほしいのは、本当にその講師にすべてを任せて大丈夫か、ということです。

労働科目というは、大学で「労働法」というくくりで学問として成立するくらいアカデミックな性格を持っています。解説書も山のように出版されており、コンメンタールも比較的豊富です。

これに対し、社会科目は手薄です。小泉内閣あたりのころだったでしょうか。役所の人間が監修をして出版されていた解説書への予算が削られて、なかなか解説書が出版されなくなりました。そのため、規定の根拠や趣旨の詳細がわからなくなっています。内部に携わっている場合には、規定が改定された場合には、いわゆる通達の類いが回覧されるため、改正の意味が理解できます。では、携わっていない場合はどうでしょう? 

言うまでもないですよね。

もし、みなさんが通っている予備校に「乗換え」制度や「重複受講」制度が用意されているのならば、社会科目、特に年金科目は、他の講師の講義を受講することをおすすめします。たいていどこの予備校でも年金が得意な講師がいるものです。医療の世界でも「セカンドオピニオン」は当たり前のことです。予備校側に年金実務に長けている講師を教えてもらってください。医療においても、論文を書くのに長けている教授手術の技術が長けている教授がいます。論文を書くのに長けている教授に、最新の手術技法を学ぼうとしても利は少ないのは自明の理ですよね。

 

社労士合格勉強のコツ

労働科目と社会科目は、性格が異なることを意識する。

年金科目が伸びない場合には、講師を変更することも視野に入れること。

 



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サイキョウ社労士
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